「get up」「wake up」など、「up」を使う基本的な句動詞は、日常生活で最も頻繁に使用される表現です。
朝起きてから夜寝るまで、様々な場面で使うこれらの表現をしっかりマスターしましょう。
今回は、特に基本的なup句動詞を詳しく解説していきます。
起床・目覚めに関するup句動詞
朝の routine(日課)でよく使用する表現です。起床から準備までの一連の行動を表現できます。
get up(起きる、起床する)
ベッドから起き上がる、寝床から離れるという物理的な行動を表現する最も基本的な句動詞です。
・ I get up at 7:00 every morning.(私は毎朝7時に起きます)
・ What time do you get up?(何時に起きますか?)
・ I need to get up early tomorrow.(明日は早く起きないといけません)
・ It’s hard to get up on cold mornings.(寒い朝は起きるのが大変です)
wake up(目覚める)
睡眠から目覚める、意識が戻る状態を表現する句動詞です。実際に体を起こす動作は含みません。
・ I usually wake up before my alarm.(通常アラームより前に目が覚めます)
・ Wake up! You’ll be late!(起きて!遅れますよ!)
・ She woke up in the middle of the night.(彼女は夜中に目が覚めました)
・ What time did you wake up this morning?(今朝何時に目が覚めましたか?)
get up vs. wake up の違い
これら2つの句動詞は朝の行動を表現する際によく使われますが、重要な意味の違いがあります。
get up:実際に体を起こして、ベッドから出る行動
wake up:目が覚めること、意識が戻ること
例文
・ I woke up at 6:00 but didn’t get up until 6:30.
(6時に目が覚めましたが、6時30分まで起きませんでした)
掃除・整理に関するup句動詞
日常の家事や整理整頓でよく使う表現です。片付けや清掃の様々な場面で活用できます。
clean up(掃除する、片付ける)
部屋や場所を掃除したり、散らかった物を片付けたりする際に使用する、家事に関する基本的な句動詞です。
・ Please clean up your room.(部屋を掃除してください)
・ We need to clean up after the party.(パーティーの後片付けをする必要があります)
・ The kids helped clean up the kitchen.(子供たちがキッチンの掃除を手伝ってくれました)
・ Let’s clean up this mess.(この散らかった状態を片付けましょう)
pick up(拾う、片付ける、受け取る、買う)
物を拾う、片付ける、何かを受け取る、購入するなど、様々な場面で使用される便利な句動詞です。
【拾う・片付ける】
・ Pick up your toys from the floor.(床からおもちゃを拾って)
・ She picked up the pieces of broken glass.(彼女は割れたガラスの破片を拾いました)
・ Can you pick up your clothes?(服を片付けてくれる?)
【買う・受け取る】
・ I need to pick up some groceries.(食料品を買い出しに行かないと)
・ Could you pick up my prescription from the pharmacy?(薬局で私の処方箋薬を受け取ってもらえますか?)
・ Let’s pick up dinner on the way home.(帰り道に夕食を買って帰りましょう)
【人を迎えに行く】
・ I’ll pick you up at 8.(8時にあなたを迎えに行きます)
・ Can you pick up the kids from school?(子供たちを学校まで迎えに行ってくれる?)
このように、pick upは文脈によって様々な意味で使用される多義的な句動詞です。基本的な「拾う」という意味から、「受け取る」「買う」「迎えに行く」など、派生的な意味でも頻繁に使用されます。
tidy up(整頓する)
物を整理したり、きちんと片付けたりする際に使用する句動詞です。clean upより軽い整理の意味で使われることが多いです。
・ Let’s tidy up before guests arrive.(お客様が来る前に片付けましょう)
・ I need to tidy up my desk.(机を整理する必要があります)
・ Help me tidy up the garden.(庭の整理を手伝ってください)
・ She always tidies up after cooking.(彼女は料理の後はいつも片付けをします)
準備・設定に関するup句動詞
物事を始める前の準備や設定に関する表現です。日常生活からビジネスまで幅広く使用されます。
set up(設置する、準備する)
機器の設置や準備、また会議やイベントの準備など、何かを開始する前の準備段階で使用される句動詞です。
・ Can you help me set up my new computer?(新しいコンピュータの設定を手伝ってもらえますか?)
・ We need to set up the meeting room.(会議室を準備する必要があります)
・ They’re setting up for the party.(彼らはパーティーの準備をしています)
・ Let’s set up a time to meet.(会う時間を設定しましょう)
make up(作る、構成する)
何かを作り出したり、構成したり、また決心をしたりする際に使用する多目的な句動詞です。
・ Students make up half of the population here.(学生がここの人口の半分を占めています)
・ Let’s make up a story together.(一緒に物語を作りましょう)
・ Water makes up most of our body.(水が私たちの体の大部分を占めています)
・ She made up her mind to study abroad.(彼女は留学することを決心しました)
上昇・向上を表すup句動詞
上方向への移動や状態の改善を表現する句動詞です。進歩や成長を示す際によく使用されます。
go up(上がる、上昇する)
物理的な上昇移動や、数値・価格などの上昇を表現する際に使用する基本的な句動詞です。
・ Prices keep going up.(価格が上がり続けています)
・ The temperature went up today.(今日は気温が上がりました)
・ He went up the stairs.(彼は階段を上がっていきました)
・ The balloon went up into the sky.(風船は空へ上がっていきました)
grow up(成長する)
人や生物の成長、また精神的な成熟を表現する際に使用する句動詞です。
・ Children grow up so fast.(子供たちはとても早く成長します)
・ Where did you grow up?(どこで育ちましたか?)
・ She grew up in a small town.(彼女は小さな町で育ちました)
・ It’s time to grow up and take responsibility.(大人になって責任を持つ時です)
よく間違える基本的なup句動詞の使い方
意味の違いを理解する
get up と wake up
・ get up:ベッドから実際に起き上がる
・ wake up:目覚める、意識が戻る
clean up と tidy up
・ clean up:掃除を含む総合的な片付け
・ tidy up:主に整理整頓
目的語の位置
正しい使い方
○ Pick it up / Pick up the book
○ Clean it up / Clean up the room
○ Set it up / Set up the computer
間違った使い方
× Pick up it
× Clean up it
× Set up it
基本的なup句動詞の練習フレーズ
日常的によく使う表現を状況別にまとめました。
朝の準備
・ Time to get up!(起きる時間です!)
・ Wake up early(早起きする)
・ Clean up after breakfast(朝食の後片付けをする)
家事
・ Pick up the laundry(洗濯物を取り込む)
・ Tidy up the living room(リビングを整理する)
・ Clean up the kitchen(キッチンを掃除する)
まとめ 基本的なup句動詞のポイント
up句動詞の基本的な特徴
1. 主な意味のグループ
・ 起床・目覚め
・ 掃除・整理
・ 準備・設定
・ 上昇・向上
2. 使用時のポイント
・ 似た表現の使い分けを理解する
・ 目的語の正しい位置を覚える
・ 日常生活の文脈で使う
これらの基本的なup句動詞は、英語学習の最初の段階で覚えておくべき重要な表現です。
まずはこれらの基本的な使い方をしっかり身につけることで、より自然な英語コミュニケーションの基礎を築くことができます。
日々の生活の中で意識的に使用することで、徐々に使いこなせるようになっていくでしょう。