こんにちは。
今日は句動詞を使うときに意外と気をつけたい「アクセントと発音」について、詳しく解説していきます。
句動詞のアクセントの基本ルール
句動詞のアクセントには、大切なルールがあります。
基本的には「前置詞や副詞の部分」にアクセントが置かれます。
例えば
- PICK up(拾う):「up」が強く発音される
- LOOK out(気をつける):「out」が強く発音される
- TURN off(消す):「off」が強く発音される
これは通常の「動詞+前置詞」の組み合わせとは異なる特徴です。
通常の前置詞との違いを聞き分けよう
句動詞と一般的な前置詞の違い
句動詞と通常の「動詞+前置詞」では、アクセントの位置が大きく異なります。
句動詞の場合
前置詞(または副詞)の部分が強く発音される
・ PICK UP the book(本を拾う)
・ TURN OFF the light(電気を消す)
・ LOOK UP the word(単語を調べる)
通常の「動詞+前置詞」の場合
動詞の部分が強く発音される
・ LOOK at the book(本を見る)
・ WALK in the park(公園を歩く)
・ SIT on the chair(椅子に座る)
聞き分けのポイント
- アクセントの位置に注目
- 句動詞:後ろの部分が強い
- 通常の前置詞:前の部分が強い
- 意味の違いを意識
- 句動詞:1つのまとまった意味
- 通常の前置詞:それぞれの単語の意味を保持
- 発音の特徴
- 句動詞:2つの単語が密接につながる
- 通常の前置詞:やや間が空く傾向がある
比較例文で確認しよう
【句動詞の例】
- PICK UP your bag.(カバンを拾う)
- PUT ON your coat.(コートを着る)
- TURN OFF the TV.(テレビを消す)
【通常の前置詞の例】
- WALK to the station.(駅まで歩く)
- LOOK at the picture.(写真を見る)
- TALK with your friend.(友達と話す)
【同じ組み合わせでも意味が変わる例】
- look up vs. look at
- LOOK UP the word(単語を調べる)
- LOOK at the sky(空を見る)
- turn off vs. turn to
- TURN OFF the light(電気を消す)
- TURN to page 5(5ページを開く)
- put on vs. put in
- PUT ON your shoes(靴を履く)
- PUT in the box(箱の中に入れる)
このように、アクセントの位置を意識することで、句動詞と通常の「動詞+前置詞」を明確に区別することができます。ネイティブスピーカーの発音をよく聞いて、この違いを体得していきましょう。
代表的な前置詞の発音のコツ
句動詞でよく使われる前置詞や副詞の発音を詳しく確認しましょう。
up
- アップと発音
- 短く、はっきりと
- 「ア」と「プ」の間を詰めて発音
- 最後の「プ」を強めに
例:WAKE up、CLEAN up、SET up
out
- アウトと発音
- 「ト」をはっきりと
- 「アウ」を少し長めに
- 最後の「ト」を弾くように
- 例:WORK out、FIND out、POINT out
off
- オフと発音
- 「フ」を強めに
- 「オ」を短めに
- 「フ」を息を出しながら
例:TAKE off、PUT off、DROP off
on
- オンと発音
- 「ン」を伸ばさない
- 「オ」をはっきりと
- 喉の奥から「ン」を出す
例:PUT on、TURN on、GET on
in
- インと発音
- 「イ」を短く
- 「ン」をはっきりと
- 鼻から抜くように「ン」を発音
例:FILL in、HAND in、BREAK in
down
- ダウンと発音
- 「ダ」と「ウン」をつなげる
- 「ン」を鼻から抜く
- 最後の「ン」を軽く
例:WRITE down、BREAK down、SLOW down
through
- スルーと発音
- 「ス」を軽く
- 「ル」を長めに
- 「ー」を伸ばす
例:GO through、READ through、LOOK through
away
- アウェイと発音
- 「ア」を短く
- 「ウェ」を強く
- 「イ」を伸ばさない
例:THROW away、PUT away、GIVE away
ネイティブがよく使う句動詞の発音例
実際にネイティブスピーカーがよく使う句動詞を、発音のコツとともに場面別に見ていきましょう。
日常生活でよく使う句動詞
- WAKE up:「ウェイク・アップ」
- 「ウェイ」を強め、「ク」は軽く
- 「アップ」を強くはっきりと
- CLEAN up:「クリーン・アップ」
- 「クリー」を伸ばし、「ン」は鼻から
- 「アップ」にアクセント
- GET up:「ゲット・アップ」
- 「ゲッ」を強く、「ト」は軽く
- 「アップ」をはっきりと
- THROW away:「スロウ・アウェイ」
- 「スロウ」は「ウ」を伸ばさない
- 「アウェイ」の「ウェ」を強く
- TURN down:「ターン・ダウン」
- 「ターン」の「ン」は鼻から
- 「ダウン」を強めに
- PUT away:「プット・アウェイ」
- 「プッ」を強く、「ト」は弱く
- 「アウェイ」をリズミカルに
- HANG out:「ハング・アウト」
- 「ハン」を強く、「グ」は軽く
- 「アウト」の「ト」をはっきり
- DROP off:「ドロップ・オフ」
- 「ドロッ」を強く、「プ」は軽く
- 「オフ」をしっかりと
- PICK up:「ピック・アップ」
- 「ピッ」を強く、「ク」は軽く
- 「アップ」に重点を置く
- TAKE out:「テイク・アウト」
- 「テイ」を強く、「ク」は弱く
- 「アウト」の「ト」をはっきり
ビジネスでよく使う句動詞
- FIND out:「ファインド・アウト」
- 「ファイン」を強く、「ド」は軽く
- 「アウト」をはっきりと
- CARRY out:「キャリー・アウト」
- 「キャ」を強く、「リー」は短めに
- 「アウト」を明確に
- POINT out:「ポイント・アウト」
- 「ポイン」を強く、「ト」は弱く
- 「アウト」にアクセント
- SET up:「セット・アップ」
- 「セッ」を強く、「ト」は軽く
- 「アップ」をはっきりと
- LOOK into:「ルック・イントゥ」
- 「ルッ」を強く、「ク」は軽く
- 「イントゥ」をなめらかに
- WORK out:「ワーク・アウト」
- 「ワー」を強く、「ク」は軽く
- 「アウト」を明確に
- COME up with:「カム・アップ・ウィズ」
- 「カ」を強く、「ム」は軽く
- 「アップ」を強く
- 「ウィズ」は軽やかに
- BRING up:「ブリング・アップ」
- 「ブリン」を強く、「グ」は軽く
- 「アップ」にアクセント
- FOLLOW up:「フォロウ・アップ」
- 「フォ」を強く、「ロウ」は短めに
- 「アップ」をはっきりと
- SORT out:「ソート・アウト」
- 「ソー」を強く、「ト」は軽く
- 「アウト」を明確に
学校生活でよく使う句動詞
- HAND in:「ハンド・イン」
- 「ハン」を強く、「ド」は軽く
- 「イン」をはっきりと
- WRITE down:「ライト・ダウン」
- 「ライ」を強く、「ト」は弱く
- 「ダウン」を強めに
- FIGURE out:「フィギャー・アウト」
- 「フィ」を強く、「ギャー」は短めに
- 「アウト」をはっきりと
- LOOK up:「ルック・アップ」
- 「ルッ」を強く、「ク」は軽く
- 「アップ」にアクセント
- CATCH up:「キャッチ・アップ」
- 「キャッ」を強く、「チ」は軽く
- 「アップ」を明確に
- KEEP up with:「キープ・アップ・ウィズ」
- 「キー」を強く、「プ」は軽く
- 「アップ」を強く
- 「ウィズ」は軽やかに
- TAKE down:「テイク・ダウン」
- 「テイ」を強く、「ク」は弱く
- 「ダウン」をはっきりと
- FILL in:「フィル・イン」
- 「フィ」を強く、「ル」は軽く
- 「イン」を明確に
- SPEAK up:「スピーク・アップ」
- 「スピー」を強く、「ク」は軽く
- 「アップ」にアクセント
- READ through:「リード・スルー」
- 「リー」を強く、「ド」は軽く
- 「スルー」をなめらかに
【全体的な発音のポイント】
- 動詞部分の最後の音は基本的に軽く発音
- 前置詞・副詞部分は強くはっきりと発音
- 2つの単語の間を開けすぎない
- 全体としてリズミカルに発音
- アクセントの位置を意識する
場面別の発音練習フレーズ
【日常会話での練習】
朝の行動
・WAKE up early.(早起きする)
・GET up now!(今起きて!)
・HURRY up!(急いで!)
掃除・片付け
・CLEAN up your room.(部屋を片付けて)
・PUT away your toys.(おもちゃをしまって)
・PICK up the trash.(ゴミを拾って)
【ビジネスでの練習】
会議での表現
・BRING up the topic.(話題を持ち出す)
・POINT out the issue.(問題を指摘する)
・FOLLOW up later.(後で確認する)
仕事の進め方
・WORK out the problem.(問題を解決する)
・CARRY out the plan.(計画を実行する)
・SET up the meeting.(会議を設定する)
【学校生活での練習】
授業中の表現
・WRITE down the notes.(メモを取る)
・SPEAK up please.(もっと大きな声で話して)
・HAND in your papers.(提出物を出して)
学習活動
・LOOK up the word.(単語を調べる)
・CATCH up with your studies.(勉強に追いつく)
・FIGURE out the answer.(答えを理解する)
句動詞の発音で気をつけたいポイント
前置詞や副詞を弱く発音しない
- 句動詞の場合、前置詞や副詞が意味の重要な部分を担っています
- はっきりと、強めに発音することが大切です
スピードに注意する
- 前置詞や副詞を飛ばしてしまわないよう、適度な速さで話します
- 特に初めのうちは、ゆっくり丁寧に発音することをお勧めします
イントネーションを意識する
- 前置詞や副詞の部分を高めの声で発音すると、よりナチュラルになります
- 文全体の流れの中でリズムを作ることを意識しましょう
まとめ 句動詞の発音のポイント
句動詞の発音で覚えておきたいポイントをまとめると
1. アクセントの位置
・ 基本的に前置詞や副詞の部分が強く発音される
・ これにより、通常の「動詞+前置詞」と区別できる
2. 発音の明確さ
・ 前置詞や副詞の部分をはっきりと発音する
・ 飲み込んだり、弱く発音したりしない
3. リズム感
・ 前置詞や副詞に自然なアクセントを置く
・ 文全体の中でリズムを作る
句動詞の正しい発音を身につけることで、より自然な英語コミュニケーションが可能になります。
最初は意識して発音する必要がありますが、練習を重ねることで自然と身についていくでしょう。
ぜひ、日々の英語学習の中で、句動詞の発音にも気を配ってみてくださいね。