こんにちは。
今日は、英語のカジュアルな挨拶でよく使われる「What’s up」について、お話ししたいと思います。
「What’s up」という表現を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
でも、その正確な意味や適切な使い方がよく分からない、という方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、「What’s up」の意味や使い方、そしてその他の関連する英語のスラング表現についても詳しく解説していきます。
ネイティブスピーカーのように自然に使えるようになるコツもお伝えします。
「What’s up」の基本的な意味
まずは、「What’s up」の基本的な意味から見ていきましょう。
「What’s up」は、直訳すると「何が上がっている?」となりますが、実際にはそんな意味では使われません。
日本語に訳すと、「どうしたの?」「調子はどう?」「何かあった?」といった意味合いになります。
つまり、相手の様子や最近の出来事を尋ねる、カジュアルな挨拶なのです。
「What’s up」は、主に友達や親しい間柄の人との会話で使われます。
フォーマルな場面や目上の人に対して使うのは適切ではありませんので、注意が必要です。
この表現は、特に若者の間で頻繁に使われるスラングの一つとして知られています。
「What’s up」は、文字通り「上」を意味する「up」を使っていますが、これは単なる慣用句です。
実際には何かが「上がっている」わけではなく、相手の近況や状態を尋ねる表現として定着しているのです。
日本語の「調子はどう?」に近いニュアンスを持っていると考えるとわかりやすいでしょう。
「What’s up」の使い方と場面
次に、「What’s up」の具体的な使い方と、どんな場面で使われるのかを見ていきましょう。
「What’s up」は、主に次のような状況で使われます。
1. 友達や知り合いと出会ったとき
例:「Hey, Tom! What’s up?」(やあ、トム!調子はどう?)
2. 電話やメッセージのやり取りを始めるとき
例:「What’s up, bro? Got a minute to talk?」(どうだい、兄弟?ちょっと話す時間ある?)
3. 相手の様子がいつもと違うときに、何かあったのかを尋ねるとき
例:「You look worried. What’s up?」(心配そうだね。どうかしたの?)
4. 単なる話のきっかけとして
例:「So, what’s up with you lately?」(それで、最近どう?何かあった?)
「What’s up」は、質問文として使われることもあれば、挨拶としても使われます。
質問として使う場合は、相手からの返事を期待しているということになります。
一方、挨拶として使う場合は、必ずしも具体的な返事を求めているわけではありません。
例えば、道で友達とすれ違うときに「What’s up?」と言って、そのまま歩き続けることもあります。
この場合、相手も「What’s up?」と返すだけで、特に会話が続くわけではありません。
これは日本語で「やあ」と声をかけるのに似ていますね。
「What’s up」の使い方で注意すべき点は、相手や状況によって適切かどうかを判断することです。
友達同士の会話ではとても自然な表現ですが、仕事の場面や目上の人に対しては失礼になる可能性があります。
そのような場合は、「How are you?」や「How’s it going?」といった、やや丁寧な表現を使うのが安全でしょう。
「What’s up」の変形:「Wassup」と「’Sup」
「What’s up」には、さらにカジュアルな変形バージョンがいくつか存在します。
その代表的なものが「Wassup」と「’Sup」です。
「Wassup」は、「What’s up」をさらに崩した発音から生まれた表現です。
「What’s」の「t」の音が脱落し、「What’s」と「up」がくっついて一つの単語のように発音されるようになったのです。
「Wassup」は、主に若者の間で使われる非常にカジュアルな表現です。
文字で書く際も「Wassup」と表記されることが多いですが、「Wazzup」と書かれることもあります。
例:「Wassup, dude? Long time no see!」(やあ、どうだい?久しぶり!)
一方、「’Sup」は「What’s up」をさらに短縮した形です。
「What’s」の「What」が完全に省略され、アポストロフィ(’)だけが残った形になっています。
「’Sup」は、「Wassup」よりもさらにカジュアルで、主に若い男性の間で使われることが多い表現です。
例:「’Sup, man? Ready for the game tonight?」(よう、どうだ?今夜の試合の準備はできてる?)
これらの変形は、「What’s up」よりもさらにくだけた印象を与えます。
友達同士の会話や、非常にリラックスした雰囲気の中でのみ使うのが適切です。
特に「’Sup」は、使う相手や場面を間違えると、無礼に聞こえる可能性があるので注意が必要です。
これらの表現を使う際は、相手との関係性や状況をよく考慮して、適切に判断しましょう。
「What’s up」に似た英語のスラング表現
「What’s up」以外にも、似たような意味や使い方をする英語のスラング表現がいくつかあります。
ここでは、そのような表現をいくつか紹介しましょう。
1. 「How’s it going?」(調子はどう?)
「What’s up」とほぼ同じ意味で使われる表現です。やや丁寧な印象があります。
2. 「How are you doing?」(どうしてる?)
「How are you?」をくだけた形にした表現で、「What’s up」と同じように使えます。
3. 「What’s new?」(何か新しいことある?)
最近の出来事や変化を尋ねる表現です。「What’s up」よりも具体的な情報を求めているニュアンスがあります。
4. 「What’s the word?」(最近どう?)
主にアメリカ英語で使われる表現で、「What’s up」とほぼ同じ意味です。
5. 「How’s life?」(人生どう?)
相手の生活全般について尋ねる表現です。「What’s up」よりも広い範囲の状況を聞いているイメージです。
6. 「What’s cracking?」(何かある?)
非常にカジュアルな表現で、主に若者の間で使われます。「What’s up」とほぼ同じ意味です。
7. 「How’s it hanging?」(調子はどう?)
かなりくだけた表現で、主に男性同士の会話で使われることが多いです。使用には注意が必要です。
これらの表現も、「What’s up」と同じように、カジュアルな場面で使われることが多いです。
ただし、それぞれに微妙なニュアンスの違いがあるので、使用する際は場面や相手との関係性を考慮することが大切です。
また、これらの表現に対する返事も、基本的には「What’s up」への返事と同じように対応できます。
「Not much」「All good」「Just chillin’」などの返事は、これらの表現にも使えるでしょう。
これらのスラング表現を知っておくと、英語のネイティブスピーカーとの会話がより自然になります。
ただし、使い方を間違えると不適切に聞こえる可能性もあるので、慎重に使うようにしましょう。
特に初めて使う場合は、相手の反応を見ながら、適切に使えているか確認するのがよいでしょう。
「調子どう」を英語で表現するその他の方法
「What’s up」は「調子どう」という意味合いで使われますが、他にも「調子どう」を英語で表現する方法があります。
ここでは、フォーマルな場面でも使える表現から、よりカジュアルな表現まで、いくつか紹介しましょう。
1. 「How are you?」(お元気ですか?)
最も一般的で、どんな場面でも使える表現です。フォーマルな場面でも適切です。
2. 「How are you doing?」(調子はどうですか?)
「How are you?」よりもやや砕けた表現ですが、幅広い場面で使えます。
3. 「How’s everything?」(すべて順調ですか?)
相手の生活全般について尋ねる表現で、友人や知人との会話で使いやすいです。
4. 「How’s life treating you?」(人生はうまくいってる?)
相手の近況を幅広く尋ねる表現で、やや詳しい返事を期待しているニュアンスがあります。
5. 「How’ve you been?」(最近どう?)
しばらく会っていない人に対して使う表現です。最近の状況を尋ねるニュアンスがあります。
6. 「How’s it going?」(調子はどう?)
カジュアルな表現で、友人との会話でよく使われます。
7. 「How are things?」(物事はどう?)
相手の生活や仕事などの状況を広く尋ねる表現です。
8. 「How’s your day been?」(今日はどんな一日だった?)
その日の出来事や気分について尋ねる表現です。
これらの表現は、場面や相手との関係性に応じて使い分けることができます。
例えば、仕事の場面では「How are you?」や「How’s everything?」などの比較的フォーマルな表現を使い、友人との会話では「How’s it going?」や「How’ve you been?」などのカジュアルな表現を使うといった具合です。
また、これらの表現に対する返事も、状況に応じて変えることができます。
簡単に答えたい場合は「Fine, thank you」や「Good, thanks」などで十分ですが、より詳しく答えたい場合は具体的な状況を付け加えることもできます。
例えば「I’m doing well, thanks. Just finished a big project at work.」(元気です、ありがとう。仕事で大きなプロジェクトを終えたところなんです。)
これらの表現を使いこなせるようになると、様々な場面で自然な英語のコミュニケーションが取れるようになります。
相手や状況に合わせて適切な表現を選ぶことで、より円滑な会話ができるでしょう。
「Sup」の意味とスラングとしての使い方
「Sup」は「What’s up」をさらに短縮した形で、非常にカジュアルなスラング表現です。
主に若者の間で使われ、特に男性同士の会話でよく聞かれます。
「Sup」の発音は「サップ」に近く、「What’s」の「What」が完全に省略された形になっています。
この表現は、主に次のような状況で使われます:
1. 友達に声をかけるとき
例:「Sup, bro?」(よう、兄弟。)
2. オンラインチャットやSNSでの挨拶
例:「Sup? U free tonight?」(やあ、今夜空いてる?)
3. カジュアルな場面での挨拶
例:「Sup, everyone? Ready for the party?」(みんな、どうだ?パーティーの準備はできてる?)
「Sup」は非常にくだけた表現なので、使用する際は注意が必要です。
友達同士や非常にリラックスした雰囲気の中でのみ使うのが適切で、目上の人や公式の場面では絶対に使わないようにしましょう。
また、「Sup」に対する返事も、「What’s up」と同じように、簡潔でカジュアルなものが適しています。
例えば:
・ 「Not much」(特に何もないよ)
・ 「Chillin’」(くつろいでる)
・ 「Sup with you?」(お前はどうだ?)
「Sup」を使うことで、より親しみやすく、フレンドリーな印象を与えることができます。
ただし、使いすぎると軽薄に見られる可能性もあるので、適度に使うことが大切です。
「What’s up」と関連表現の文化的背景
「What’s up」やその関連表現には、英語圏の文化や社会的背景が反映されています。
これらの表現の使用には、アメリカを中心とした英語圏の、カジュアルでフレンドリーなコミュニケーション文化が影響しています。
アメリカの文化では、初対面の人とも気軽に会話を始めることが一般的です。
「What’s up」のような表現は、そうした社交的な文化から生まれたものと言えるでしょう。
また、これらの表現の多くは、若者文化やストリートカルチャーの影響を強く受けています。
特に「Sup」や「Wassup」といった短縮形は、ヒップホップカルチャーやアーバンスラングの影響が顕著です。
1990年代から2000年代にかけて、これらの表現はポップカルチャーを通じて広く普及しました。
映画やテレビドラマ、音楽などで頻繁に使われるようになり、若者を中心に急速に広まっていったのです。
特に印象的なのは、1999年に放映されたバドワイザーのCMです。
このCMでは「Wassup」という挨拶が繰り返し使われ、大きな話題を呼びました。
これをきっかけに、「Wassup」は一時期、アメリカ中で流行語のように使われるようになりました。
こうした文化的背景を知ることで、これらの表現をより深く理解し、適切に使用することができるようになります。
同時に、英語圏の文化やコミュニケーションスタイルへの理解も深まるでしょう。
「What’s up」を使う際の注意点
「What’s up」は便利でカジュアルな表現ですが、使用する際にはいくつか注意点があります。
ここでは、「What’s up」を適切に使うためのポイントをまとめてみましょう。
1. 場面を選ぶ
・ フォーマルな場面や、ビジネスの場では使わない
・ 目上の人や初対面の人には使わない
・ 友達や親しい間柄の人との会話で使う
2. トーンに注意する
・ フレンドリーで明るいトーンで使う
・ 投げやりな態度や不機嫌そうな口調で言うと、失礼に聞こえる可能性がある
3. 文化の違いを意識する
・ アメリカ英語ではよく使われるが、イギリス英語ではそれほど一般的ではない
・ 英語を母語としない人には、意味が通じない可能性がある
4. 返事を期待しすぎない
・ 挨拶として使われることも多いので、詳細な返事がない場合もある
・ 相手の様子を見て、会話を続けるかどうか判断する
5. バリエーションの使い分け
・ 「Wassup」や「Sup」などの変形は、さらにカジュアルな場面でのみ使う
・ 相手との関係性や年齢差を考慮して、適切な形を選ぶ
6. ボディランゲージにも注意
・ 「What’s up」と言うときは、友好的な表情や姿勢を心がける
・ アイコンタクトを取り、相手に関心を持っていることを示す
7. 繰り返しの使用を避ける
・ 同じ相手に短時間で何度も使うと、不自然に聞こえる
・ 他の挨拶表現と組み合わせて使うのがよい
これらの点に注意しながら「What’s up」を使うことで、より自然で適切なコミュニケーションが取れるようになります。
英語の表現を使う際は、言葉の意味だけでなく、使用される文脈や文化的背景も理解することが大切です。
「What’s up」を適切に使いこなせるようになれば、英語でのカジュアルなコミュニケーション力が大きく向上するでしょう。
「What’s up」を練習しよう:シチュエーション別例文
1. 友達と通りですれ違ったとき
A: Hey, Tom! What’s up?
(やあ、トム!調子はどう?)
B: Oh, hey! Not much, just heading to the gym. You?
(あ、やあ!特に何もないよ、ジムに向かってるところ。君は?)
A: Cool. I’m on my way to grab some coffee.
(いいね。僕はコーヒーを買いに行くところだよ。)
2. 電話で友達と話すとき
A: Hello?
(もしもし?)
B: Hey, it’s Mike. What’s up?
(やあ、マイクだよ。どうしてる?)
A: Oh, hi Mike! Not much, just watching TV. What’s up with you?
(あ、やあマイク!特に何もないよ、ただテレビ見てる。君はどう?)
B: I was wondering if you wanted to grab dinner tonight.
(今夜、夕食でも一緒にどう?って思ってね。)
3. 同僚と仕事後に会ったとき
A: Hey, Sarah! What’s up?
(やあ、サラ!調子はどう?)
B: Hi! Just finished a long day at work. How about you?
(こんにちは!長い一日の仕事を終えたところよ。あなたは?)
A: Same here. Wanna grab a drink?
(私も同じだよ。飲みに行かない?)
4. SNSで友達にメッセージを送るとき
A: Sup? Haven’t heard from you in a while.
(調子どう?しばらく連絡なかったね。)
B: Hey! Yeah, been busy with work. How’s it going?
(やあ!うん、仕事で忙しかったんだ。調子はどう?)
A: All good. We should catch up soon!
(すべて順調だよ。そのうち会って話さないとね!)
5. パーティーで知り合いに会ったとき
A: Wassup, man! Didn’t expect to see you here.
(よう、どうだい!ここで会うとは思わなかったよ。)
B: Oh, hey! Yeah, I’m friends with the host. What’s new with you?
(あ、やあ!うん、主催者と友達なんだ。最近どう?)
A: Not much, just enjoying the party. Great to see you!
(特に何もないよ、ただパーティーを楽しんでる。会えてよかった!)
6. 久しぶりに会う友達と
A: Yo, Chris! What’s up, buddy? It’s been ages!
(よう、クリス!元気かい、相棒?めちゃくちゃ久しぶりだな!)
B: Hey! Great to see you. Yeah, it’s been too long. How’s life treating you?
(やあ!会えて嬉しいよ。うん、本当に長かったね。人生はどう?順調?)
A: Can’t complain. How about we grab a coffee and catch up?
(まあまあだね。コーヒーでも飲みながら近況報告でもしない?)
7. オンラインゲームで知り合いと出会ったとき
A: Sup, dude? Ready to team up?
(よう、どうだい?チームを組む準備はできてる?)
B: Hey! Yeah, I’m down. What’s the game plan?
(やあ!うん、いいよ。作戦はどうする?)
A: Let’s start with the new map. You in?
(新しいマップから始めようぜ。やる?)
これらの日本語訳は、直訳ではなく、それぞれの状況に合わせて自然な日本語に意訳しています。英語の表現と日本語の表現を比較することで、ニュアンスの違いや、それぞれの言語での自然な言い回しを学ぶことができます。実際に使用する際は、状況や相手との関係性を考慮して、適切な表現を選んでください。
まとめ:自然な英会話を目指して
ここまで、「What’s up」を中心に、カジュアルな英語の挨拶表現について見てきました。
「What’s up」の意味や使い方、その変形や関連表現、そして使用する際の注意点など、幅広く解説しました。
これらの表現を適切に使いこなせるようになれば、英語でのカジュアルなコミュニケーション力が大きく向上するでしょう。
英語のスラングや口語表現を学ぶことは、より自然でネイティブに近い英語を話すための重要なステップです。
実際の会話の中で少しずつ使ってみて、相手の反応を見ながら、自分なりの使い方を見つけていくのがよいでしょう。
また、映画やドラマ、YouTubeなどの動画コンテンツを通じて、ネイティブスピーカーがどのようにこれらの表現を使っているか、観察するのも効果的です。