英語の可算名詞・不可算名詞完全ガイド:基礎から応用まで

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こんにちは。

「りんごを2つください」と英語で言えますか?

でも、「水を2つください」とは言えませんよね。

なぜでしょうか?

それは、英語には「数えられる名詞」と「数えられない名詞」があるからです。

英語では、これらを「可算名詞」と「不可算名詞」と呼びます。

この違いは、日本語にはあまりない概念なので、多くの人が苦手意識を持っているのではないでしょうか。

この記事を読めば、可算名詞と不可算名詞の違いから、それぞれの使い方まで、しっかり理解できますよ。

可算名詞と不可算名詞:基本の「き」

まずは、可算名詞と不可算名詞の基本的な概念を理解しましょう。

可算名詞とは

可算名詞は、文字通り「数えられる」名詞のことです。

つまり、1つ、2つ、3つ…と数えることができるものを指します。

例えば:
・ apple(りんご)
・ book(本)
・ car(車)
・ dog(犬)
・ student(学生)

これらは全て、具体的な「個数」で数えることができますね。

不可算名詞とは

一方、不可算名詞は「数えられない」名詞のことです。

これらは、個数で数えるのではなく、量や程度で表現します。

例えば:
・ water(水)
・ rice(米)
・ love(愛)
・ information(情報)
・ furniture(家具)

これらは、個数で数えるのではなく、「たくさんの」「少しの」といった表現を使います。

なぜこの区別が重要なの?

可算名詞と不可算名詞の区別は、英語の文法において非常に重要です。

この区別によって、以下のような使い方が変わってきます:

1. 冠詞(a, an, the)の使い方
2. 複数形の有無
3. 数量を表す表現の選び方
4. 動詞の単数形・複数形の選択

これらの点について、これから詳しく見ていきましょう。

可算名詞の特徴と使い方

可算名詞には、いくつかの特徴があります。

ここでは、その特徴と使い方を詳しく見ていきましょう。

可算名詞の特徴

1. 単数形と複数形がある
例:book(本) → books(複数の本)

2. 数字で数えられる
例:one book, two books, three books…

3. 不定冠詞(a, an)が使える
例:a book(1冊の本), an apple(1個のりんご)

4. 数量を表す表現と一緒に使える
例:many books(たくさんの本), few apples(少しのりんご)

可算名詞の使い方

1. 単数形で使う場合
・ 不定冠詞(a, an)をつける
例:I need a pen.(ペンが1本必要です)
・ 定冠詞(the)をつける
例:The book on the table is mine.(テーブルの上の本は私のです)

2. 複数形で使う場合
・ 語尾に「s」や「es」をつける
例:I have two cats.(私は2匹の猫を飼っています)
・ 数量を表す表現と一緒に使う
例:There are many students in the class.(クラスにはたくさんの学生がいます)

可算名詞の例

以下に、よく使われる可算名詞の例を挙げます:

・ person(人) → people(複数形は不規則)
・ child(子供) → children(複数形は不規則)
・ day(日)
・ year(年)
・ car(車)
・ house(家)
・ computer(コンピューター)
・ idea(アイデア)
・ question(質問)
・ answer(答え)

これらの名詞は、全て数えることができるものです。

例えば:
・ I have three cars.(私は3台の車を持っています)
・ She asked five questions.(彼女は5つの質問をしました)
・ We need some new ideas.(私たちはいくつかの新しいアイデアが必要です)

可算名詞の使い方に慣れることで、より自然な英語表現ができるようになります。

不可算名詞の特徴と使い方

次に、不可算名詞の特徴と使い方を詳しく見ていきましょう。

不可算名詞の特徴

1. 複数形がない
例:water(水)は waters とはならない

2. 数字で直接数えられない
例:two water(×)

3. 不定冠詞(a, an)が使えない
例:a water(×)

4. 数量を表す特別な表現と一緒に使う
例:some water(いくらかの水), a lot of information(たくさんの情報)

不可算名詞の使い方

1. 冠詞なしで使う
例:I need water.(水が必要です)

2. 定冠詞(the)をつけて使う
例:The water in this lake is clean.(この湖の水はきれいです)

3. 数量を表す表現と一緒に使う
・ some, any, much, a lot of などを使う
例:We need some rice.(お米が少し必要です)
・ a piece of, a bottle of などの表現を使う
例:I’d like a piece of advice.(アドバイスを1つください)

不可算名詞の例

以下に、よく使われる不可算名詞の例を挙げます:

・ water(水)
・ rice(米)
・ bread(パン)
・ milk(牛乳)
・ coffee(コーヒー)
・ sugar(砂糖)
・ salt(塩)
・ information(情報)
・ advice(アドバイス)
・ knowledge(知識)
・ music(音楽)
・ furniture(家具)
・ equipment(設備、装置)
・ traffic(交通)
・ weather(天気)

これらの名詞は、量や程度で表現します。

例えば:
・ I need some information about the hotel.(ホテルについての情報が少し必要です)
・ There’s too much traffic today.(今日は交通量が多すぎます)
・ We bought new furniture for our living room.(リビングルーム用に新しい家具を買いました)

不可算名詞の使い方に慣れることで、より正確な英語表現ができるようになります。

可算名詞と不可算名詞の境界線:注意が必要な名詞

ここまで、可算名詞と不可算名詞の基本的な違いを見てきました。

しかし、実際にはこの境界線が曖昧な場合や、状況によって変わる場合があります。

ここでは、特に注意が必要な名詞について見ていきましょう。

状況によって可算・不可算が変わる名詞

1. cake(ケーキ)
・ 可算:I bought two cakes.(2個のケーキを買いました)
・ 不可算:Would you like some cake?(ケーキはいかがですか?)

2. coffee(コーヒー)
・ 可算:I ordered two coffees.(コーヒーを2杯注文しました)
・ 不可算:I love coffee.(コーヒーが大好きです)

3. cheese(チーズ)
・ 可算:They sell three cheeses.(3種類のチーズを売っています)
・ 不可算:I like cheese on my pizza.(ピザにチーズをかけるのが好きです)

4. chocolate(チョコレート)
・ 可算:She gave me two chocolates.(彼女は私に2個のチョコレートをくれました)
・ 不可算:I prefer dark chocolate.(私はダークチョコレートの方が好きです)

これらの名詞は、文脈によって可算・不可算の使い方が変わります。

個別の品目や種類を指す場合は可算、一般的な物質や概念を指す場合は不可算として使われることが多いです。

特殊な複数形を持つ名詞

1. fish(魚)
・ 単数形:one fish(1匹の魚)
・ 複数形:two fish(2匹の魚)
※fishes も使いますが、「fishes」は主に異なる種類の魚を指す場合に使用されます。以下に例を挙げます。

  • There are many different fishes in this aquarium. (この水族館にはたくさんの種類の魚がいます。)
  • The biologist studied the fishes of the Amazon River. (生物学者はアマゾン川の魚類を研究しました。)
  • Tropical fishes are often more colorful than those found in colder waters. (熱帯の魚類は、冷たい水域で見られる魚よりも多彩なことが多いです。)

2. sheep(羊)
・ 単数形:one sheep(1匹の羊)
・ 複数形:two sheep(2匹の羊)

3. deer(鹿)
・ 単数形:one deer(1頭の鹿)
・ 複数形:two deer(2頭の鹿)

これらの名詞は、単数形と複数形が同じ形になります。

常に複数形で使われる名詞

1. scissors(はさみ)
例:These scissors are sharp.(このはさみは鋭いです)

2. pants(ズボン)
例:My new pants are too long.(新しいズボンは長すぎます)

3. glasses(めがね)
例:Where are my glasses?(私のめがねはどこですか?)

4. clothes(服)
例:I need to buy new clothes.(新しい服を買う必要があります)

これらの名詞は、常に複数形として扱われ、動詞も複数形を使います。

集合名詞:単数形で複数の意味を持つ名詞

1. family(家族)
例:My family is large. / My family are all doctors.
(私の家族は大家族です。/ 私の家族は全員医者です。)この例では、「is large」が家族全体を一つの単位として扱っており(したがって単数形の動詞を使用)、「are all doctors」が家族の個々のメンバーに注目しています(したがって複数形の動詞を使用)。

2. team(チーム)
例:The team is playing well. / The team are wearing new uniforms.
(チームはよくプレイしています。/ チームは新しいユニフォームを着ています。)

3. staff(スタッフ)
例:The staff is friendly. / The staff are working overtime.
(スタッフは親切です。/ スタッフは残業しています。)

これらの名詞は、全体を一つの単位として見る場合は単数扱い、個々のメンバーに注目する場合は複数扱いになります。

英語の地域(イギリス英語、アメリカ英語など)によっても使い方が異なる場合があるので注意が必要です。

不可算名詞の数え方:量や単位の表現

不可算名詞は直接数えられませんが、量や単位を表す表現を使うことで、具体的な量を表すことができます。

ここでは、不可算名詞の数え方について詳しく見ていきましょう。

一般的な量の表現

1. a little(少し)/ little(ほとんどない)
例:There’s a little milk left.(少し牛乳が残っています)

2. some(いくらかの)
例:We need some sugar for the cake.(ケーキ用に砂糖が少し必要です)

3. a lot of / lots of(たくさんの)
例:There’s a lot of traffic today.(今日は交通量が多いです)

4. much(多くの、疑問文・否定文で使用)
例:How much water do you drink every day?(毎日どのくらいの水を飲みますか?)

具体的な単位を使った表現

1. a piece of(1切れの、1枚の)
・ a piece of bread(パン1切れ)
・ a piece of information(1つの情報)

2. a bottle of(1本の)
・ a bottle of water(水1本)
・ a bottle of wine(ワイン1本)

3. a cup of(1杯の)
・ a cup of coffee(コーヒー1杯)
・ a cup of rice(お米1杯)

4. a spoonful of(1さじの)
・ a spoonful of sugar(砂糖1さじ)

5. a slice of(1切れの)
・ a slice of bread(パン1切れ)
・ a slice of cheese(チーズ1切れ)

6. a loaf of(1斤の)
・ a loaf of bread(パン1斤)

7. a grain of(1粒の)
・ a grain of rice(米1粒)
・ a grain of sand(砂1粒)

8. a sheet of(1枚の)
・ a sheet of paper(紙1枚)
・ a sheet of glass(ガラス1枚)

9. a bar of(1棒の)
・ a bar of chocolate(チョコレート1枚)
・ a bar of soap(石鹸1個)

これらの表現を使うことで、不可算名詞でも具体的な量を表現できます。

例えば:
・ I need two bottles of water for the hike.(ハイキング用に水2本が必要です)
・ Could you pass me three sheets of paper?(紙を3枚渡してもらえますか?)
・ She ate two slices of bread for breakfast.(彼女は朝食にパンを2切れ食べました)

これらの表現に慣れることで、不可算名詞をより正確に、そして自然に使えるようになります。

不可算名詞と冠詞の関係

不可算名詞と冠詞(a, an, the)の関係は、多くの学習者が苦手とする部分です。

ここでは、不可算名詞と冠詞の使い方について詳しく見ていきましょう。

不定冠詞(a, an)と不可算名詞

基本的に、不可算名詞には不定冠詞(a, an)をつけることはできません。

例:
・ × a water(1つの水:不可算なので「1つ」という概念がない)
・ × an information(1つの情報:informationは不可算名詞)

ただし、「種類」や「一単位」を表す場合は例外的に使えることがあります。

例:
・ a coffee(1杯のコーヒー:ここでは「1杯」という単位を表している)
・ an ice cream(アイスクリーム1つ:ここでは「1つ」のアイスクリームを指している)

定冠詞(the)と不可算名詞

不可算名詞に定冠詞(the)をつけることはできます。

定冠詞をつけることで、特定の不可算名詞を指すことができます。

例:
・ The water in this lake is very clean.(この湖の水はとてもきれいです)
・ The information you provided was very helpful.(あなたが提供した情報はとても役立ちました)

定冠詞をつけない場合は、一般的な意味を表します。

例:
・ Water is essential for life.(水は生命に不可欠です:水一般について述べている)
・ Information is power.(情報は力なり:情報一般について述べている)

不可算名詞と is/are

不可算名詞は文法上、常に単数扱いになります。

そのため、be動詞は常に単数形の「is」を使います。

例:
・ The furniture is very expensive.(その家具はとても高価です)
・ My luggage is heavy.(私の荷物は重いです)

ただし、「複数の種類」を表す場合は例外的に複数形を使うこともあります。

例:
・ Various cheeses are available at this shop.(この店では様々な種類のチーズが入手可能です)

練習問題①

以下の文章の空欄に適切な冠詞(a, an, the)を入れるか、何も入れない(∅)かを選んでください。

1. I need _____ advice about my career.
2. _____ coffee in this cafe is delicious.
3. She gave me _____ useful information.
4. _____ water is essential for all living beings.
5. Can you pass me _____ salt, please?

答えは文末に記載しています。自分で考えてから確認してくださいね。

特殊な不可算名詞:注意が必要な単語たち

英語学習者にとって特に注意が必要な不可算名詞がいくつかあります。

ここでは、そのような特殊な不可算名詞について詳しく見ていきましょう。

furniture(家具)

「furniture」は不可算名詞です。

日本語では「家具」と数えられるものですが、英語では量として扱います。

正しい使い方:
・ I need to buy some new furniture.(新しい家具を買う必要があります)
・ The furniture in this room is antique.(この部屋の家具はアンティークです)

間違いやすい使い方:
・ × I need to buy three furnitures.
・ ○ I need to buy three pieces of furniture.

luggage(荷物)

「luggage」も不可算名詞です。

複数の荷物を指す場合でも単数形で使います。

正しい使い方:
・ My luggage is too heavy.(私の荷物は重すぎます)
・ How much luggage do you have?(荷物はどのくらいありますか?)

間違いやすい使い方:
・ × I have three luggages.
・ ○ I have three pieces of luggage.

equipment(設備、装置)

「equipment」も不可算名詞で、常に単数形で使います。

正しい使い方:
・ The gym has new exercise equipment.(そのジムには新しい運動器具があります)
・ We need more equipment for this project.(このプロジェクトにはもっと装置が必要です)

間違いやすい使い方:
・ × We bought five new equipments.
・ ○ We bought five new pieces of equipment.

bread(パン)

「bread」は基本的に不可算名詞ですが、「一斤」や「一切れ」を表す場合は可算名詞として使えます。

正しい使い方:
・ I love bread.(パンが大好きです:パン全般について)
・ We need to buy some bread.(パンを買う必要があります)
・ I’d like two loaves of bread.(パンを2斤ください)
・ Can I have two slices of bread?(パンを2切れもらえますか?)

data(データ)

「data」は特殊な名詞で、歴史的には「datum」の複数形でしたが、現代では単数形としても使われます。

正しい使い方:
・ The data is/are inconclusive.(そのデータは決定的ではありません)
・ We need more data to make a decision.(決定を下すにはもっとデータが必要です)

両方の使い方が認められていますが、公式の文書では複数形として扱うことが多いです。

練習問題②

以下の文章の空欄に適切な単語を入れてください。

1. We need to buy new _____ for our office. (chair/chairs/furniture)
2. How many pieces of _____ do you have? (luggage/luggages)
3. The gym has installed new _____. (equipments/equipment)
4. I bought two _____ of bread at the bakery. (loaf/loaves)
5. The _____ we collected is/are very interesting. (data)

答えは文末に記載しています。

可算名詞と不可算名詞のマスターへの道:効果的な学習法

可算名詞と不可算名詞の区別は、一朝一夕には身につきません。

しかし、以下の学習法を実践することで、着実にスキルアップできます。

単語帳を作る

新しい単語を学ぶたびに、その単語が可算名詞か不可算名詞かをメモしましょう。英英辞典でよく使われる略語を使うと効果的です。

  • apple (C) – りんご
  • water (U) – 水
  • information (U) – 情報
  • book (C) – 本

ここで、(C)は “Countable”(可算名詞)の略、(U)は “Uncountable”(不可算名詞)の略です。

文脈で覚える

単語を覚える際は、その単語を含む文全体を覚えるようにしましょう。

例:
・ I need some information about the hotel. (不可算名詞の使い方)
・ I bought two apples at the store. (可算名詞の使い方)

文脈の中で覚えることで、実際の使い方が身につきます。

英英辞典を活用する

英英辞典では、その単語が可算名詞か不可算名詞かが明記されていることが多いです。以下のような略語が使われています。

  • C: countable noun (可算名詞)
  • U: uncountable noun (不可算名詞)

英英辞典を使うことで、より正確な情報を得られます。

実際の英語に触れる

英語の本、記事、動画などを通じて、実際の英語に多く触れることが大切です。

使用例を数多く見ることで、自然な使い方が身につきます。

定期的に復習する

学んだことを定期的に復習しましょう。

例えば、週に1回、これまでに学んだ可算名詞と不可算名詞をリストアップし、それぞれの使い方を確認するなどの方法があります。

間違いを恐れずに使ってみる

完璧を目指すあまり、使うのを躊躇しないでください。

実際に使ってみて、間違いがあればそこから学ぶことが大切です。

まとめ:可算名詞と不可算名詞をマスターしよう!

ここまで、可算名詞と不可算名詞について詳しく見てきました。

最初は難しく感じるかもしれませんが、基本的な概念を理解し、実際に使ってみることで、徐々に身につけていくことができます。

ここでもう一度、重要なポイントをおさらいしましょう:

1. 可算名詞は数えられる名詞、不可算名詞は数えられない名詞
2. 可算名詞は複数形があり、不定冠詞(a, an)が使える
3. 不可算名詞は複数形がなく、不定冠詞は使えない
4. 不可算名詞も量や単位の表現を使えば「数える」ことができる
5. 状況によって可算・不可算が変わる名詞もある
6. 特殊な不可算名詞(furniture, luggage, equipment など)に注意
7. 定期的な学習と実践が大切

これらの概念をマスターすることで、より自然で正確な英語表現ができるようになります。

日々の会話や文章の中で、意識的に可算名詞と不可算名詞の使い方を確認してみてください。

練習問題の解答

練習問題①の解答

1. ∅ (無冠詞)
2. The
3. ∅ (無冠詞)
4. ∅(無冠詞)
5. the

練習問題②の解答

1. furniture
2. luggage
3. equipment
4. loaves
5. data (is または are)

これらの解答を参考に、自分の答えを確認してみてください。

異なる表現でも、意味が通じていれば正解です。

可算名詞と不可算名詞の使い方は多様なので、色々な言い方を試してみるのも良いでしょう。

継続的な練習を通じて、可算名詞と不可算名詞の使い方をマスターしていってください。

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