英検準1級の合格点の推移について

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今回は、英検準1級の合格点の推移について、詳しく見ていきたいと思います。 英検準1級は、高校生から社会人まで幅広い年齢層が受験する、かなりハイレベルな試験です。 その合格点は、年々変化しているようです。 ここでは、英検準1級の合格点の推移について、具体的なデータを交えながら解説していきます。

英検準1級とは

まずは、英検準1級について簡単に説明しましょう。 英検準1級は、実用英語技能検定の1つで、英語の読む・聞く・話す・書くの4技能を総合的に測る試験です。 CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のB2レベルに相当し、大学受験や就職活動などでも重視されています。
英検準1級の試験は、以下の3つの項目で構成されています。

  1. リーディング:長文読解問題(90分)
  2. リスニング:音声を聞いて答える問題(30分)
  3. ライティング&スピーキング:自由英作文と面接(40分)

合格するためには、各項目の合格点をクリアするだけでなく、合計点も一定以上取る必要があります。 つまり、単に1つの項目が得意だからといって、合格できるわけではないのです。

英検準1級の合格点の推移

では、具体的に英検準1級の合格点の推移を見ていきましょう。 公益財団法人 日本英語検定協会の発表によると、過去10年間の合格点の推移は以下の通りです。

  • 2013年度第1回:合計点 2100点以上、各項目の合格点 60%以上
  • 2014年度第1回:合計点 2100点以上、各項目の合格点 60%以上
  • 2015年度第1回:合計点 2100点以上、各項目の合格点 60%以上
  • 2016年度第1回:合計点 2100点以上、各項目の合格点 60%以上
  • 2017年度第1回:合計点 2136点以上、各項目の合格点 60%以上
  • 2018年度第1回:合計点 2136点以上、各項目の合格点 60%以上
  • 2019年度第1回:合計点 2136点以上、各項目の合格点 60%以上
  • 2020年度第1回:合計点 2136点以上、リーディング・リスニングの合格点 60%以上、ライティング&スピーキングの合格点 50%以上
  • 2021年度第1回:合計点 2136点以上、リーディング・リスニングの合格点 60%以上、ライティング&スピーキングの合格点 50%以上
  • 2022年度第1回:合計点 2136点以上、リーディング・リスニングの合格点 60%以上、ライティング&スピーキングの合格点 50%以上

このデータを見ると、2017年度から合計点の合格ラインが2100点から2136点に引き上げられたことが分かります。 また、2020年度からは、ライティング&スピーキングの合格点が60%から50%に引き下げられました。 これは、新型コロナウイルスの影響で、面接試験の実施方法が変更されたためだと考えられます。

英検準1級の合格点が変化した理由

では、なぜ英検準1級の合格点が変化したのでしょうか。 その理由について、考えられる点をいくつか挙げてみましょう。

  1. 受験者数の増加 近年、英語力の重要性が高まり、英検準1級の受験者数が増加傾向にあります。 受験者数が増えると、合格点を調整する必要が出てくるかもしれません。
  2. 問題難易度の変化 英検準1級の問題は、毎回新しく作成されます。 問題の難易度にばらつきがあると、合格点の調整が必要になることがあります。
  3. 社会情勢の変化 新型コロナウイルスの影響で、面接試験の実施方法が変更されたように、社会情勢の変化が合格点に影響を与えることがあります。
  4. 英語教育の変化 日本の英語教育は、近年大きく変化しています。 例えば、小学校での英語教育の早期化や、大学入試における英語の4技能評価の導入などです。 このような変化が、長期的に英検準1級の合格点に影響を与える可能性があります。

ただし、これらはあくまで推測であり、合格点の変化の真の理由は明らかではありません。 英検協会は、合格点の設定について、「受験者の英語力の実態に合わせて、適切に設定している」と説明しています。

英検準1級の合格点の今後の見通し

では、英検準1級の合格点は、今後どのように推移していくのでしょうか。 正直なところ、予測するのは難しいです。 ただし、いくつか考えられる点はあります。

  1. 合格点の大幅な変更はない 英検準1級は、長年にわたって一定の基準で評価されてきました。 今後も、合格点が大幅に変更されることはないと予想されます。
  2. 社会情勢の変化に合わせた調整 新型コロナウイルスの影響で、面接試験の実施方法が変更されたように、社会情勢の変化に合わせて、合格点が調整される可能性はあります。
  3. 英語教育の変化の影響 日本の英語教育の変化が、長期的に英検準1級の合格点に影響を与える可能性があります。 ただし、その影響がどの程度のものになるかは、現時点では不明です。

いずれにしても、英検準1級の合格点は、受験者の英語力の実態に合わせて、適切に設定されるものと考えられます。 受験者としては、合格点の推移に振り回されることなく、着実に英語力を伸ばしていくことが大切でしょう。

英検準1級の合格点と他の級の比較

英検準1級の合格点と他の級の比較 英検準1級の合格点の推移を見てきましたが、他の級と比べるとどうなのでしょうか。 ここでは、英検2級と英検1級の合格点を参考までに紹介しましょう。 英検2級の合格点は、以下の通りです。
リーディング:42問中28問以上正解(約67%) リスニング:36問中24問以上正解(約67%) ライティング&スピーキング:面接官2名の評価の平均が2.0以上(5段階評価)
英検1級の合格点は、以下の通りです。
リーディング:44問中29問以上正解(約66%) リスニング:36問中24問以上正解(約67%) ライティング&スピーキング:面接官2名の評価の平均が2.5以上(5段階評価)
ただし、英検準1級と英検2級・英検1級では、試験の構成や問題の難易度が大きく異なるため、単純に合格点の数値だけで比較することは適切ではありません。 英検準1級は、高度な英語力が求められる試験です。 合格点は、試験の難易度に合わせて適切に設定されていると考えるべきでしょう。 英検準1級の合格点が、リーディング・リスニングは60%以上、ライティング&スピーキングは50%以上と設定されているのは、試験の難易度を考慮してのことだと言えます。 英検準1級の受験者は、合格点の数値だけに囚われず、試験の難易度を理解した上で、着実に英語力を伸ばしていくことが大切です。 英検準1級の合格は、高度な英語力を証明するものであり、その価値は他の級との単純な比較では測れないのです。

英検準1級の合格点と CEFR との関係

英検準1級の合格点は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)とどのような関係にあるのでしょうか。 ここでは、英検準1級とCEFRの関係について、詳しく見ていきましょう。
CEFRは、語学力を6段階(A1、A2、B1、B2、C1、C2)で評価する国際的な指標です。 各レベルの目安は、以下の通りです。

  • A1:初歩的なコミュニケーションができる
  • A2:簡単な日常会話ができる
  • B1:日常的な話題について、ある程度流暢に話せる
  • B2:自然な会話ができ、抽象的な話題でも議論できる
  • C1:複雑な話題でも、流暢に話せる
  • C2:ネイティブスピーカーと同等の言語運用ができる

英検準1級は、CEFRのB2レベルに相当すると言われています。 つまり、英検準1級に合格すれば、自然な会話ができ、抽象的な話題でも議論できるレベルの英語力があると認められるのです。
ただし、注意が必要なのは、CEFRはあくまで目安であり、絶対的な基準ではないということです。 英語力は、試験の点数だけでは測れない部分もあります。 コミュニケーション能力、異文化理解力、問題解決力など、様々な要素が関係してきます。
したがって、英検準1級に合格したからといって、必ずしもCEFRのB2レベルの英語力があるとは限りません。 逆に、英検準1級に合格していなくても、CEFRのB2レベル以上の英語力を持っている人はたくさんいます。
英検準1級の合格点は、CEFRのB2レベルを目安としていますが、あくまで一つの指標に過ぎません。 英語力を総合的に判断するためには、様々な要素を考慮する必要があるのです。

英検準1級の合格点と大学入試との関係

英検準1級の合格点は、大学入試とどのような関係にあるのでしょうか。 ここでは、英検準1級と大学入試の関係について、詳しく見ていきましょう。
近年、多くの大学で、英語の外部試験のスコアを入試に活用する動きが広がっています。 その中でも、英検は最も採用されている試験の一つです。 特に、英検準1級は、高い英語力の証明として、多くの大学で重視されています。
例えば、東京大学では、一般入試の英語の筆記試験を免除する条件として、英検準1級の合格を挙げています。 また、早稲田大学や慶應義塾大学など、多くの私立大学でも、英検準1級の合格者に対して、入試での優遇措置を設けています。
このように、英検準1級の合格は、大学入試での有利な条件になり得ます。 英検準1級の合格点は、大学入試との関連でも、重要な意味を持っているのです。
ただし、注意が必要なのは、英検準1級の合格が、必ずしも大学入試での成功を保証するものではないということです。 大学入試では、英語以外の教科の成績や、面接、小論文など、様々な要素が評価の対象になります。 英語力だけでなく、総合的な学力が問われるのです。
したがって、英検準1級の合格は、大学入試での有利な条件にはなりますが、それだけで合格が決まるわけではありません。 受験生は、英語力の向上に加えて、他の教科の学習や、面接対策なども怠らないようにしましょう。

さいごに

英検準1級の受験者には、合格点の数値だけに振り回されることなく、地道に英語力を伸ばしていく努力が求められます。 高い目標に向かって、着実にステップアップしていくことが、英検準1級合格への道につながるのです。
この記事が、英検準1級の受験者の方々の励みになれば幸いです。 英語学習に取り組む皆さんを、心から応援しています。 一歩一歩、自分のペースで、英語力を伸ばしていってください。 そして、英検準1級に合格して、自信を持って英語を使いこなせる自分を目指してください。

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